フィルムシミュレーションとRAW現像

FinePix X100にはフィルムシミュレーションというパラメータがあります。フィルムカメラの経験が無い私には名前だけではピンときませんが、自然なProvia (Standard)、鮮やかなVelvia (Vivid)、やわらかなAstia (Soft)と3種類のカラーモード。加えて通常のモノクロと3種のフィルター効果のモノクロ、そしてセピアと全8種類あります。

フィルムシミュレーションはJPEGだけの適用で、RAWだと関係ありません。フィルムシミュレーションブラケットという便利な機能もあって、3連写で3種のフィルムモードで撮影してくれるのですが、RAWに設定していても自動的にJPEGに切り替わって、RAWデータは残りません。

RAWデータとフィルムシミュレーションを同居させるには、JPEG+RAWで撮影するか、後でカメラ内現像するかしかありません。データの管理にLightroomを使っている場合は前者だと問題があって、同名のRAWとJPEGが両方ある場合、カタログにはRAWしか反映されません。もちろん取り込みはされますし、フォルダ内のファイルを直接開けばフィルムシミュレーションの適用されたJPEGを見ることはできますが、Lightroom内でそのJPEGを見ることはできないわけです。

結局、私はRAWのみで撮影し、フィルムシミュレーションを適用したい場合は別途カメラ内現像をしてからLightroomに取り込むことにしました。カメラ内現像の場合は元のRAWとは違うファイル名になるため、別画像としてLightroomに取り込むことが出来ます。ちょっと面倒ですけど。

さて、3種のカラーのフィルムモードの絵作りの違いですが、Velviaは素人目にも彩度が高めの鮮やかな発色になっているのが分かります。ProviaとAstiaを比べると、Astia=ソフトと書かれているにも関わらず、一見するとProviaの方がAstiaよりもソフトで、Astiaは結構シャープな写りに見えます。が、赤の発色とかをみるとAstiaの方が肌色の表現が優しい感じになるだろうと思われます。

GWに撮った写真を各モードでカメラ内現像してみました。こういう比較をするのに適した被写体ではないかもしれませんが、違いが分かりますでしょうか(クリックして画像を拡大して見てみてください)。ついでに、Lightroomでストレート現像した画像も一緒に並べてみました。Adobeの発色は鮮やか目で、結構Velviaに近いかなという感じです。

作例1(湖岸の花)
湖岸の花 (Provia)
Provia
湖岸の花 (Velvia)
Velvia
湖岸の花 (Astia)
Astia
湖岸の花 (LR3)
Lightroom
作例2(阿波の国)
阿波の国 (Provia)
Provia
阿波の国 (Velvia)
Velvia
阿波の国 (Astia)
Astia
阿波の国 (LR3)
Lightroom

本当はLightroomで各フィルムシミュレーションに近い表現を再現できればいいんですけど、なかなか難しいです。Silkypixだとそれぞれのフィルムに対応したカラーモードがあるんですが、なんか最近動作が遅いし不安定なんですよね。Lightroomに統一した方が便利ですし。Canonのピクチャースタイルみたいに、Adobeさん、カメラキャリブレーションで対応してくれませんかねぇ。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください