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MacのJISキーボードは、英数キーをおせばIMEオフ、かなキーを押せばIMEオンとなり、現在どちらの入力モードにあるか意識せずとも切り替えができ非常に便利です。間違って日本語入力モードのまま英数字をタイプしてしまっても、英数キーの2度押しで半角英数に変換してモードも変更してくれます。USキーボードには英数・かなキーはありませんが、Karabinerというアプリを使うと左右のCommandキーをそれぞれ英数・かなキーと同じ機能を持つように設定することができます。私のMacにはWindows用のゲーミングキーボードを使っていますが、KarabinerでOption(Alt)キーとCommand(Win)キーを入れ替えて、さらにCommand(Alt)キーでIME切り替えできるようにしています(ゲーミングキーボードも導入)。
困るのは仕事で使っているWindows PC。JISキーボードなら半角/全角キーでトグル変換なので、今どちらの入力モードにあるか意識して切り替える必要はあるものの、まだ1ストロークです。しかしUSキーボードだとAlt+~での変換となりちょっと面倒です。WindowsでもKarabinerが使えればいいのに。
というわけで、Keyhacというアプリケーションを導入してみました。Keyhacである程度はMacに近い操作にカスタマイズすることができます。JISキーボードなら無変換・変換キーをMacの英数・かなキーと同じ動作をするように変更できます。USキーボードだと変換・無変換のキーがありませんので、左のコントロールキーの1度押しで英数、右のコントロールキーの1度押しでかな入力モードになるように設定してみました。
def ime_on():
keymap.wnd.setImeStatus( 1 )
def ime_off():
keymap.wnd.setImeStatus( 0 )
keymap_global[ "O-RCtrl" ] = ime_on
keymap_global[ "O-LCtrl" ] = ime_off
keymap_global[ "LWin-J" ] = "F6"
keymap_global[ "LWin-K" ] = "F7"
keymap_global[ "LWin-I" ] = "F10"
本当はスペースキーの横にあるAltキーでIMEのオン・オフを行いたいのですが、Altキーを押した時点でメニューバーがアクティブになる(Altキー本来の動作)のが優先されるため、IME切り替えのためにはAltキーを2度押しする必要があります。レジストリをいじってAltキーをCtrlもしくはWinキーと入れ替えればMacと同じキー配置にできますが、そうすると他のショートカットに影響が出てきますので諦めました。またMacと同じように左Ctrlキーの2度押しで半角変換->確定->英数入力モードとなるようにしたかったのですが、これもうまく実現できませんでした。
加えて、左WinキーとI、J、Kキーの組み合わせでひらがな、カタカナ、半角英数に変換できるようにしました。MacだとCtrlキーとの組み合わせで出来ることを再現しようとしたわけです。WindowsでCtrlキーと組み合わせると他のショートカットとかぶってしまうので修飾キーはWinキーに変更、さらにMacだとCtrl+Lで半角英数なのですがWin+LはスクリーンロックになってしまうのでWin+Iに変更しています。
Keyhacの設定はGUIではなく、Pythonで書かれたファイルを編集する必要があります。人によってはちょっと敷居が高いかもしれません。またデフォルトで書かれている設定から不要なものは削除したほうが良さそうです。私はPythonはまったく触ったことがなかったのですが、見よう見まねでなんとか設定してみました。Pythonではインデントの位置で関数やステートメントの有効範囲が決まるようなので注意する必要があります。ちなみに私の環境ではKeyhacを動作させるためにVisual Studio 2015ランタイムパッケージをインストールする必要がありました。この辺のことも公式ページに書かれていますので、使ってみようと思われる肩はしっかりと読んでおきましょう。
完璧とは言いがたいですが、少しはMacとWindowsの使い勝手を近づけることができたかなと思います。KeyhacはMac版もあり、Sierraで動かないKarabinerの代替アプリとしても挙げられているんですが、El Capitan+Karabinerが優秀すぎるので、もうしばらくOSアップデートを控えてKarabinerを使い続けようと思っています。