シンガポールで機器を買うと

海外で生活していると、日本とは違う習慣に時々戸惑うことがあります。こちらに来てからカメラや最近ではPSVitaなど色々買ってきましたが、これらを店頭で購入した際に店員さんが行うことも日本とは違います。

日本で例えばカメラを買うとき、まず店頭の展示品を触って、購入の意思を示すと奥から箱を持ってきて精算するだけですよね。昔は箱を開けて保証書に印を押していましたが、今はそれすらレシートの発行で済むことがほとんどだと思います。つまり、購入品は購入者が家に帰って開けるまで箱の中のまま、誰も触りませんよね。ところがシンガポールでは違います。

まず、店頭展示があるのは大手の量販点のみで、それも一部の機種のみです。店頭展示がされていない場合、在庫があれば商品を持ってきて箱を触らせてくれますが、これは実際の売り物です。その人がそのまま購入する場合はいいのですが、購入しない場合はまた元通りに箱にしまって、別の客に売ることになります。つまり、自分が購入する品は以前に他の客のために箱を開けて触らせたものかもしれないのです。多くの場合は単に開けて触るだけでなく、バッテリーと試写用のメモリーカードを挿入して実際にシャッターを切っています。もちろん試写後に出荷時の状態に初期化はされていますが、あまり気持ちのいいものではありません。

実際の購入にあたっても、必ず店員が箱を開けて、購入者に本体の状態をチェックさせます。傷等がないことを自分で確認させるのです。後々のクレーム・返品・交換を避けるためでしょう。そしてここでももちろんバッテリーを入れて、日時の設定等初期設定を店員が始めます。あとで自分でゆっくりやりたいのに。私も慣れてきたので、外観と起動のチェックは仕方ありませんが、最近は後で自分で設定するからと伝えて店員が初期設定をするのは止めさせるようにしています。液晶保護フィルムなどを一緒に買うと、頼んでもいないのに勝手に貼り始める店もあります。サービスのつもりなんでしょうけど、購入したからには自分のもの、他人にはむやみに触らせたくないと思うのは日本人(もしくは私)だけなんでしょうか。保護フィルムは私は貼るのが下手なので店員にお願いしたいところですが(日本ならそうします)、こちらの店員さんは私より下手だったりするのでね。

店やメーカーがプロモーションセールをしていることがあります。その際は通常より少し値段が安くなっているのはもちろんですが、必ず何かオマケが付いてきます。カメラの場合だとメモリーカード、追加バッテリー、ケース、そして防湿庫がつく場合もあります。多くの場合メモリーカードは転送速度が遅く容量も少ないものですし、ケースも型落ちだったりします。防湿庫に至ってはすでに持っていれば不必要ですしね。必要ないからその分安くしろと言っても聞いてくれません。交渉して別のものに変えてもらうことは可能な場合があります。以前メモリとケースの代わりにバッテリーにしてもらうのに成功したことはあります。交渉の余地がない場合は、もらってそのまま使わず置いておくしかないです。

これらの習慣がどうしても許容できない場合は日本で購入する方が精神衛生上は良いですが、そう頻繁に帰国できませんし、転送するにはバッテリーの問題がありますのでね。まあ郷に入っては郷に従えです。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください