MDR-1000X

ソニーのワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホン、MDR-1000Xを10月に購入して使っています。

今年の春ぐらいからずっとヘッドホンが欲しくて検討しておりました。当初は音質と装着感重視でMDR-1AやゼンハイザーのHD598などが候補でしたが、使用用途や頻度をいろいろ考えると(家でだけ使うのか外でも使うのか、有線とワイヤレスどちらがいいのかなど)、なかなか機種を絞り込んで購入に踏み切れないまま時間が経っていきました。そんな今年の10月初、ソニーから新製品MDR-1000Xが発表されたのです。かなり良さげだけど、音質と装着感を実際に確かめないと、でも発売はまだ先だからもうしばらく待つか・・・と思っていたらなんとシンガポールでは日本に先んじてすでに発売になっているというじゃないですか。すぐさまソニーストアに出向き試聴し、これこそ私が求めていたものだと確信、購入しました。日本で発売になる2週間ほど前のことでした。

購入以来1ヶ月半、通勤時などにほぼ毎日使用しており、非常に満足しています。以下、某サイト風にレビューをしてみます。


【音質】
かなり良いと思います。これまでに使用していたソニーのイヤホンやスピーカーに比べると低音は控えめ、正直ちょっと物足りない感じはあります。しかしその分、中高音の透明感が増して全体的なバランスは良くなっている気がします。ノイズキャンセリング性能とも相まって、小さな音もきれいに聴こえます。

ハイレゾ音源が再生できる環境もソニーの再生機器も持っていませんので、LDACやS-Master HXの恩恵は受けていません。圧縮音源などをハイレゾ相当の音質に変換してくれるというDSEE HXも比較のしようがないので効果のほどは分かりませんが、良い音で聴くことができていることは確かです。

MDR-1000X
MDR-1000X

【装着感】
これまでに店頭で視聴したことがあるものの中で、ベストとは言えませんがトップクラスではあると思います。MDR-1Aには劣り、BoseのQuietComfort 35とは同等だがちょっと側圧強めといった感じ。効果的な遮音性とノイズキャンセリング性能のためにはちょっと強めの側圧でないとだめなんでしょうね。長時間装着しているとちょっと疲れます。とはいえ、オープン型ヘッドホンであってもこれよりかなり強い側圧のものもありましたから、それに比べれば十分快適です。

ちなみに装着感だけなら私が持っていた古い機種のMDR-CD780はかなり良かったです。これはイヤーパッドが厚く、オンイヤー式のように耳にあたりながらアラウンドイヤー式のように耳全体を覆ってくれました。またMDR-MA900は完全開放型で装着感が非常に軽くて良いと聞いていたのですが、MDR-1Aなどに対してそこまで顕著な違いは感じませんでした。

【機能性】
初めてのノイズキャンセリングヘッドホンなので、初めて使ったときに周りの音が完全に消えてびっくりしました。他の機種は使ったことがないので比較はできませんが、QuietComfort 35と同等、それ以外の機種よりも優れているそうです。最近は慣れてしまって、逆にかすかに聞こえる人の声などが気になったりしますが、ノイズキャンセリングを切ってみるとはっきりと聞こえてきて、かなり消されていたことが分かります。

電車のアナウンスなどそのままでも内容が分かる程度に聞こえるのですが、ノイズキャンセリングをオフにしてアンビエントモードに切り替えれば聞き逃すこともありません。特にボイスモードが秀逸で、人の声は消さずに低音のノイズは消してくれます。また、右のイヤーカップに手を触れることで一時的に音量とノイズキャンセリングをオフにして外音を取り込んでくれるクイックアテンションモードは非常に便利です。実はこうやってワイヤレスで使いつつノイズキャンセリングのみを個別にオンオフするというのは、直接のライバルであるQuietComfort 35ではできないことなんですよね。

装着状態に合わせてノイズキャンセリング機能を最適化してくれるパーソナルNCオプティマイザーは何回か試してみましたが、正直そんなに違いを感じられなかったので、最近はあまり使っていません。

Bluetoothの接続は他の機器と同じで特に難しくないです。NFC対応機器は持っていませんが問題なし。以前ネットで調べた時、iMacはデフォルトではSBCでの接続になり、apt-Xで接続するためには何かツールを入れないといけないと読んだのですが、うちのiMacとMDR-1000Xは何もしなくてもapt-Xで接続されました。書かれているようなツールは入れたことないんですけど、なんでだろう?

Bluetooth接続といえば、iPhoneとつないだ状態で出先から帰ってきて、家でiMacに接続を切り替えたい場合、iMac側で接続処理をしただけでは切り替わってくれないんですよね。まずiPhoneを接続解除してからiMacを接続しないと。後から接続した側に自動的に切り替わってくれると楽なんですけど、複数人で使う場合などそれでは困るシチュエーションもあるのでしょうね。

【操作性】
音量調節や選曲はボタンではなく右のイヤーカップ表面をスワイプすることで行います。とても便利だと思います。ネットでは思ったように操作できない(音量を変えようとして曲をスキップしてしまった)というレビューが見つかりますが、私はそのような経験をしたことはありません。またSiriを起動することもできるので、iPhoneを取り出さずに電話をかけることもできます。

唯一困るのは、意図せずにイヤーカップに手が触れてクイックアテンションモードになってしまうこと。ヘッドホンの位置を調整したいときなど思わず手が触れて音楽が消えてしまいびっくりします。

MDR-1000X 収納状態
MDR-1000X 収納状態

【デザイン・携帯性】
MDR-100ABNに似たデザインですが、それよりはちょっと高級感があります。でもMDR-1Aの方がデザイン的には格好いいと思います。SONYのロゴがイヤーカップ上ではなくなりちょっと控えめになったのは、大きくBOSEと書いてあるQuietComfort 35よりも良いかな。

色はブラックを選びました。ベージュも金属部分はいいのですが、樹脂の部分は使っているうちに汚れが目立ちそうなので。ブラックの方がいろいろな服装やシチュエーションに合わせやすいような気がします。

ヘッドホンですから大きさは仕方ありません。付属のケースに入れると鞄の中でそれなりの場所はとってしまいます。ケースに関してはQuietComfort 35の方が良いと思う点が1つあります。大きさはほぼ同じで、収納の仕方も外にポケットがあるのも同じなんですが、QuietComfort 35のケースには内部にもポケットがあるんですよね。ここに有線ケーブルを入れておけるのがいいなと思います。MDR-1000Xは外のポケットにケーブルを入れておくしかなく、そうするとケースが不恰好に膨らんでしまうのです。


通勤時に使うぐらいなら充電の持ちも申し分なく、週に1回充電すれば十分です。電車の中でも家にいる時でも、人に邪魔されるずに、もしくは逆に人の邪魔をせずに、音楽を聴いたりゲームを楽しんだりしています。iPhone、iMac、そしてPS Vitaで使っています。3DSはBluetooth対応じゃないので有線接続になってしまうのが残念。

細かなところでもう少しこうだったらというところは何点かありますが、本質的な部分である音質、使用感、機能性、どれも大満足です。ワイヤレスはやはり便利ですし、それでいて音質も有線に負けないくらい十分良いので。AppleのAirPods2セット分の値段ですが、それ以上の価値は十分にありますよ。