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「天使と悪魔」の原作は文庫が出版された直後に読みました。映画では「ダヴィンチ・コード」の続編という扱いですが、原作ではこちらの方が時系列的に先の話になります。今回、文庫をもう一度読み直して予習してから映画を見に行きました。
以下、少々ネタバレ含みます。
原作と比べると設定が変更されていたり簡略化されていたりしています。それは映画化する上で仕方ないことなのですが、そのため(映画で初めてストーリーを知る人は)釈然としないものが残るのでは?という気がしました。
真犯人の動機が、原作では一番の大どんでん返しだったはずなのに、そこが十分に描かれていないのが最も不満です。実行犯の立場も微妙ですし、CERNと反物質についても中途半端な扱いでした。バチカン・カトリック、そしてCERNに配慮した結果、原作の最も核心の部分に触れられなかったという感じでしょうか。
そんなわけで、原作を読んでいる私には、この映画の評価はあまり高くありません。前作「ダヴィンチ・コード」の方が、同じように原作から設定変更・簡略化されていてもよく出来ていたと思います(原作抜きで映画単体として見ても)。まあ、だいたい続編ってそんなものですがね。