「Photography」カテゴリーアーカイブ

標準単焦点レンズ、どっちを選ぶか

標準画角をフルサイズ換算で35mmとするか50mmとするかは人によって意見が分かれるところです。私は昔は50mmでの撮影が多かったですが、ここ数年は35mmを好んで使うことも多いです。

X100Fが23mm(換算35mm)なのでそちらを任せ、X-T2の方には23mmでなく35mm(換算52mm)の単焦点を用意することにしました。

Xマウントの35mmレンズにはF1.4とF2の2種類があります。F1.4はXマウント最初期のレンズなので、AFが遅めでノイジーですが、写りに関しての評判は非常に高いです。F2は設計がより新しく、AFは速くて静か、より小さく、そして防塵防滴です。F1.4に比べると若干シャープすぎるという評価もありますが、これはこれでよく写るようです。

どちらの方が自分に合っているのか、買う前に色々と下調べをしました。

店頭で実際に触ってみた感触では、F1.4のAFはー少なくともX-T2との組み合わせではーそんなに遅いとは感じませんでした。もちろん比べたらF2の方が速いのですが、実用上は問題なさそうです。AFノイズの方は、静かな室内での使用を想定するとちょっと気になるレベルでした。音とともに、カメラを持つ手に明らかな振動も伝わりました。

写りに関してはネットの作例を色々と見比べました。F値が小さい分F1.4の方がボケますし、ボケも滑らかでF2よりも綺麗です。F2は確かにシャープですが、シャープすぎるという程でもないように思えます。発色に関してはF2の方がはっきりしていて好きかな、という印象です。これはもう完全に好みの問題ですかね。

それ以外ではフードの違いもポイントになりました。F1.4のフードは金属製でレトロなデザイン。逆付けはできません。フードを付けるとレンズキャップはできないので、フードの上から付けるキャップが用意されています。が、これが外れやすいとのこと。F2の方は付属のフードは正直ショボくて、あってもなくても同じようなものです。しかし、別売されているフードの方はX100Fと同じようなスリットの入ったデザインでかっこいい。フードを付けても全体の大きさはそんなに変わらず、レンズキャップの着脱も問題ありません。こっちを付属にしてくれたらいいのに。F1.4のフードが好きな人は多いようですが、私はF2の別売フードの方が好みです。

で、結局私が選んだのは、XF35mmF2 R WRでした。せっかくX-T2が防塵防滴なので、レンズも防塵防滴のものを1本くらいは持っておきたかったということ、そしてフードの好みが選択の理由です。写りに関しては正直どちらを選んでも満足するでしょうし、また同時に選ばなかった方がずっと気になり続けるのは同じでしょうから、使い勝手で選びました。

正直なところ、X-T2とのバランスはF1.4の方が良かったかなと、早速気になっています。でも同じ画角のレンズを2本持っていても無駄なので、まずはもっと使ってみます。あまり寄れないのが残念ですけど、それ以外はいろいろな用途で使える便利なレンズだと思います。

ワンランク上のキットレンズ

X-T2はレンズキットで購入しました。このキットの標準ズーム、XF18-55F2.8-4 R LM OISがなかなかに良いです。

何と言っても、広角端でF2.8、望遠端でもF4という明るさはありがたい。他社のキットレンズで同じ18-55mmだとF3.5-5.6というのが普通ですからね。描写に関しても評価が高く、キットズームのレベルではないと言われています。実際、α7II+SEL24240で撮った写真と比べると、X-T2+XF18-55mmの方が精細でより高画質に感じます。高倍率ズームとはいえフルサイズ相手ですからね、十分に使えるレンズだと思います。広角が16mmではなく18mm始まりなのが惜しいです。

望遠ズームはXF55-200mmF3.5-4.8 R LM OISを後日購入しました。このレンズもダブルズームレンズキットで付いてきそうなクラスのレンズではありますが、XF18-55mmと同様に、他社の同クラスのレンズと比べるとちょっと明るいです(広角端がF4、望遠端がF5.6か6.3というレンズが多いですよね)。画質の評判も悪くありません。ただしサイズと重さはちょっと大きめです。もう少しコンパクトに収まるか、もしくは望遠端がF4だったりすればさらに魅力的なのですが。

両レンズともにF2.8通しの上位レンズが存在し、そちらの方が画質も良く防塵防滴なのですが、なにぶん重さ・大きさ・価格とも桁違いに大きくなってしまいます。XF16-55mmF2.8 R LM WRは手ぶれ補正もありませんし。撮影した写真を見比べると確かに差は分かります(特にXF50-140mmF2.8 R LM OIS)。しかし、値段差を考慮すれば、XF18-55mmもXF55-200mmもかなり健闘しているんじゃないでしょうか。

画質を優先するなら単焦点レンズを使いますが、でもズームレンズは持っておきたい。今の私にはXF18-55mmとXF55-200mmが最適なレンズだと思います。

X-T2を購入しました

手放したカメラとレンズは、そのまま新機材の購入資金となりました。

昨年半ばに購入以来、一番のお気に入りカメラとなったX100F。しかし、EVFの修理のため、せっかくの日本出張中に使うことができません。秋の日本は久しぶりなので、せっかくなら写真も撮りたいじゃないですか。それもSonyではなくFujifilmの画・色で撮りたいという気持ちが強かったのです。

というわけで、「現地(日本)でFujifilmのカメラを買う!」という結論にたどり着いたわけです。X100Fの画質を他のレンズ・画角でも楽しみたいと思い始めていましたので、使わない機材と入れ替える形でXマウントのシステムを導入することにしました。

Fujifilmの現行Xマウント4機種・X-Pro2/X-T2/X-T20/X-E3とX100Fはどれも同じセンサーと同じ画像処理エンジンを搭載していますので、どれを使っても基本的に同じクオリティーの写真を得ることができます。ですので、画質ではなく使用用途や環境、撮影スタイルや使いやすさと言った点から自分に適したものを選ぶことになります。私が選んだのはX-T2でした。最新機種のX-E3にも惹かれましたが、以前店頭で実機を触った際にタッチ操作の精度と速度がまだ発展途上だと感じましたし、レンジファインダースタイルはすでにX100Fを持っていることなどから見送り。将来的にα7IIに代えてメイン機として使うことも考えて、防塵防滴・1/8000のシャッタースピード・見やすいファインダーを備えており、大きめのレンズでも使いやすい一眼スタイルのX-T2に決めました。

念願のX-T2
念願のX-T2

(X100Fにつけているのと同じ赤いシャッターボタン、予備にもう一個買っていたのでX-T2にもつけてみました。)

日本出張中に、そして家族のイベント撮影にと使いましたが、使い心地がとても良いです。ボディ内手振れ補正がないのがちょっと不安でしたが、手振れ補正なしのレンズで使ってもなかなかの歩留まりでした。安定して構えることができるおかげだと思います。

画質はもちろん満足です。フルサイズのα7IIで撮った写真にも負けてないと思います。明るくて優秀なレンズが多いので、ボケに関しても補うことができますし、ノイズの処理もうまくできていると思います。これからメインのX-T2とサブのX100Fで同じ画質を得られるのもいいですね。どちらを持って行っても、また2台を併用しても、同じクオリティの写真が撮れます。

XFレンズたち
XFレンズたち

レンズもこれまでに4本ほど揃えました。キットレンズでもある標準ズームのXF18-55mmF2.8-4 R LM OIS。望遠ズームのXF55-200mm F3.5-4.8 R LM OIS。そして単焦点レンズをXF35mmF2 R WRと、XF56mmF1.2 R。あと数本欲しいと思っているレンズがありますが、それらはニーズと予算に応じて順次考えていきます。

昨年手放したカメラたち

昨年の秋に出張で日本に行ってきたのですが、使わなくなったカメラとレンズをその際に売却してきました。

以前も少し述べたのですが、シンガポールでは店での買取価格が安く、また個人間の売買もトラブルが多いため、機材の売却は日本の信頼できる店でと思っています。しかしこちらで購入した機器は電源プラグの形状が違いますし、言語設定で日本語が選べないもの(ソニー機)もありますので、日本では買い取ってもらえないものと思い諦めていました。でも、調べてみたら海外モデルでも買い取ってくれる店もあるとのこと。日本国内モデルに比べると買取価格が下がってしまいますが、何店か調べた中で最も減額が少ないと思われるところで売ることにしました。

今回売却したのは以下のカメラとレンズです。思い出の写真とともに振り返ってみたいと思います。

Sony α6000 + SEL1670Z + SEL24F18Z

今でも全然現役で使えるカメラですが、使わないまま置いておくのはもったいないので、他の人に使ってもらうことにしました。APS-Cセンサーのサブ機は今はX100Fに取って代わられましたので。この2本のレンズもともに素晴らしく、下手なフルサイズ用のレンズよりよっぼどよく写ります。

特に思い出深いのはやっぱりイタリア旅行です。このカメラと2本のレンズの組み合わせで色々な思い出を写真に残すことができました。他にも、動物園・植物園・水族館と様々な場所で使いました。

ヴェネツィアの大運河
ヴェネツィアの大運河
夜のドゥオーモ
夜のドゥオーモ
Don't Bite Your Nails
Don't Bite Your Nails
Flower Ring
Flower Ring


Sony NEX-6ダブルズームキット(SELP1650 + SEL55210)

シンガポールに来てから最初に買ったカメラ、最初のEマウント機でした。α6000を買って以来使ってなかったのに前述の理由でずっと手元で眠っていましたが、ついに売却できました。

カメラ自体の質感はα6000よりもよかったのですが、全ての写真がちょっとアンダー気味になるのが不満でした。また標準パワーズームもコンパクトなのは素晴らしいものの写りに満足できず、1年でα6000を買うことになりました。望遠ズームの方は悪くなくて、α6000でも使っていました。ちなみに、NEX-6で使っていた他のレンズ(SEL35F18とSEL50F18)も2016年にすでに売却していましたので、これでAPS-CのEマウントレンズは全て手元からなくなりました。

Fighting Dinosaurs
Fighting Dinosaurs
Flamingo Lake
Flamingo Lake


Olympus STYLUS 1

フルサイズ換算で28-300mm、しかもF2.8通しという使い勝手の良いコンパクトカメラでした。ただし、センサーサイズが1/1.7と小さいので、F2.8といってもあまりボケませんし、特に暗所ではAFも遅くノイズも多かったです。コンデジでも1インチ以上のセンサーが主流になった昨今ではさすがに厳しいです。

Trailing with Monkey
Trailing with Monkey
MacRitchie Reservoir
MacRitchie Reservoir


防湿庫と物置がちょっとだけスッキリしました。今回手放した機材の中でも特にα6000とレンズたち(SELP1650を除く)は本当に良い写真を残してくれました。それ以外はもっと使い込んであげれば良かったなぁと反省しています。購入額と売却額の差額分以上の価値が得られるよう、手持ちの機材を使いこなすように努力したいと思います。

EVFにゴミ混入

咋夏のチェコ旅行の撮影ではX100Fが活躍してくれましたが、旅行初日に残念な発見がありました。

空を撮影しようとEVFを覗くと、隅に変なものが見えるのです。ヒビのような、糸クズのような、黒く短くヒョロッとした線のようなものが。撮影した写真にそのようなものは見当たりませんし、OVFで覗いた時にも見えません。どうやらEVFの内部にゴミがついてしまっているようでした。

気持ち悪いですが、とりあえず写りには影響はないので、そのまま使い続けました。購入後に混入したものなら何かの拍子で落ちるかもしれないと思っていましたが、2〜3ヶ月使っても全く消える様子はありません。飛行機内でカメラを入れたカバンを足元に置いていたのでその間に混入してしまったのかと思っていましたが、もしかしたらそれまで気づかなかっただけで購入当初から付いていたのかもしれません。

よく考えたら、ゴミがEVFからカメラ内部に落ちてセンサーに付いてしまったらもっと困ったことになるので、やはりちゃんと処置してもらうことにしました。

X100Fをサービスセンターに預けてから約1週間、EVFはキレイになって帰ってきました。分解して掃除してもらったのかと思いきや、EVFユニットが丸ごと交換になっていました。

聞くところによると、X100シリーズでEVFにゴミが入るケースはそう珍しくはないようです。また、X-T2などの防塵防滴モデルだとそう行ったことはほとんど起こらないそうです。X100Fの後継機は防塵防滴になってくれるといいですね。

チェコ旅行 (8)

旅行記の最後に、食べ物の写真をまとめて載せます。チェコの料理はドイツっぽさとロシアっぽさが同居する感じで、私は個人的にとても好きです。

プラハで多くの料理に付け合わせとしてついてくる蒸しパンのようなもの。クネドリーキと言います。

クネドリーキ
クネドリーキ

中欧で有名なグラーシュ。これはそれをもっとスープっぽく仕立てたものです。

グラーシュスープ
グラーシュスープ

ソーセージとチーズフライ。シンプルですが、美味しいです。ソーセージもチーズもやっぱり本場ヨーロッパの方が美味しい。

長い物には巻かれろ
長い物には巻かれろ
チーズフライ
チーズフライ

チェスキークルムロフで食べた料理。お肉はもちろんとても美味しかったですし、川魚をこんなに美味しくいただけるのは珍しいと思いました。そしてプラハよりも安い。

お魚
お魚
お肉
お肉

チェコといえば忘れてならないのがビール。毎日・毎食飲みました。色々な銘柄を試しましたが、このピルスナーウルケルが一番気に入りました。ビールが水よりも安いのが最高です。

チェコビール
チェコビール

やっぱりヨーロッパは何度訪れてもいいですね。まだ行ったことのない都市にも行きたいですが、プラハもまた訪れたいです。

チェコ旅行 (7)

プラハ市内の写真をもう少し。

花と青空
花と青空

スペインシナゴーグの内部。ユダヤ教の教会です。ここでちょっとしたコンサートを聴きました。

シナゴーグ
シナゴーグ

カレル橋にいたパフォーマー。結構上手でした。

パフォーマー
パフォーマー

旧市街広場にはシャボン玉のパフォーマンスをしている人がいました。

So many bubbles
So many bubbles

ハヴェルスカー市場。市場というか小さな商店街(屋台街)でしたが、賑わっていました。

ハヴェルスカー市場
ハヴェルスカー市場

公園でくつろぐ人たち。どこでも緑があると落ち着きます。

昼下がり
昼下がり

チェコ旅行 (6)

今回はプラハから電車でお隣の国・ドイツのドレスデンへ。近くてもチェコとドイツでは全く雰囲気が違いますね。ベルリンやフランクフルトとドレスデンでもまた全く違うんでしょうけども。電車内のアナウンスも国境を越えた途端に英語がなくなりドイツ語のみになりました。

ドレスデン駅
ドレスデン駅

トラムに乗って旧市街へ・・・のつもりが、この日に限って当該トラムが運休。旧市街を通る他の路線も運休や行き先変更になっており、仕方なく徒歩で向かいました。

ドレスデン城と教会
ドレスデン城と教会

まずはツヴィンガー宮殿へ。内部には美術館や博物館があり、絵画や科学関係の展示を堪能。

ツヴィンガー宮殿
ツヴィンガー宮殿

ドレスデンでも城に入って見る予定でしたが、宮殿で予想外に時間を費やしてしまったことと電車の出発時間との関係で、外観のみで諦めました。

ドレスデン城の壁画
ドレスデン城の壁画

帰りはタクシーで駅に向かい、ホームで電車を待つも一向に来ず。結局2時間ぐらい遅れていました。それだけの時間があったら城もオペラ座も見学できてたのに。残念。

チェコ旅行 (5)

バスに乗ってプラハから西の街、カルロヴィ・ヴァリにやって来ました。この日はあいにくの雨で、到着後しばらく雨宿りを余儀無くされましたが、1時間ほど待つとなんとか小降りになり一安心。

雨上がりのテプラー川
雨上がりのテプラー川

ここは温泉街として有名です。温泉といっても日本のように入浴するわけではなく、飲む温泉です。健康に良いらしいです。

温泉街?
温泉街?

コロナーダと呼ばれる湧き出し口が何箇所もあり、それぞれに味と温度が微妙に違います。

コロナーダ
コロナーダ

ユニークな形の陶器のコップを買って飲みます。取っ手部分に飲み口がついています。正直、あんまり美味しくはありません。

飲む温泉水
飲む温泉水

今回プラハを拠点にいくつかの街を訪れましたが、どれもそれぞれに特色があって楽しかったです。

チェコ旅行 (4)

フルボカー城からさらに南、世界遺産の街・チェスキークルムロフにやって来ました。

チェスキークルムロフ城
チェスキークルムロフ城

こちらでも観光の中心はお城です。塔に登るのは結構大変でしたが、そこからの眺めは非常に素晴らしく、苦労して登る価値は十分にあります。

橋を見下ろす
橋を見下ろす
チェスキークルムロフの街並み
チェスキークルムロフの街並み

いろいろと書くよりも写真を見ていただくだけでこの街の美しさを感じていただけるんじゃないかと思います。

川下り
川下り

ぜひともまた訪れたい魅力的な街でした。